CO2レーザーによる光若返り
Jackson Machado-Pinto and Michelle dos Santos Diniz 皮膚科,Santa Casa de Belo Horizonte,ベロ・オリゾンチ,ブラジル Santa Casa de Belo Horizonte,ベロ・オリゾンチ,MG,ブラジル
概要
CO2レーザーは、外因性老化を含む老化に対する強力なツールである。このレーザーの作用は選択的光熱融解の原理に基づいている。電磁スペクトルの赤外線領域にあたる波長10,600 nmで作動するCO2レーザーの主な標的は水である。CO2レーザー治療後に認められる若返りは、レーザーと皮膚の相互作用後に生じるいくつかの現象、すなわちコラーゲン収縮と新コラーゲン形成、光損傷皮膚の除去、および周辺部の熱損傷の結果である。最も頻度の高い合併症は、感染症、色素減少および色素沈着過剰、癒着、ならびに瘢痕化である。レーザーのフラクショナル化により、より強い治療や顔以外の部位への照射で頻度が高くなる合併症のリスクは大幅に減少した。光損傷皮膚を治療するためのさまざまな機器と技術が開発されてきたが、CO2レーザーによるリサーフェシングは今なお光老化皮膚治療のゴールドスタンダードである。
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はじめに
CO2(炭酸ガス)レーザーは、外因性老化を含む老化に対する強力なツールである。外因性老化には、年齢自体には関連せず外的因子に関連する皮膚の老化徴候が含まれ、最も重要な因子は慢性的な日光曝露と喫煙である。ケミカルピーリングの場合とは異なり、CO2レーザーでは深さを厳密に制御したアブレーションが可能であり、レーザーアブレーションすなわちリサーフェシングをより安全な手技にしている。経験豊富な施術者が行えば、医師と患者の双方に大きな満足をもたらす。光損傷皮膚を治療するためのさまざまな技術や機器が開発されてきたが、CO2レーザーによるリサーフェシングは今なお光老化皮膚治療のゴールドスタンダードである(Duplechain 2013; Kilmer et al. 2006; Hafner and Salomon 2006; Hunzeker et al. 2009)。
基本概念
CO2レーザーの作用は、1983年にParrishとAndersonが開発した選択的光熱融解の原理に基づいている。量子論から直接導き出されたこの原理では、組織のアブレーションを得るためには、組織が非常に短時間に非常に高いエネルギー量を受け取ることが重要であるとされる。電磁スペクトルの赤外線領域にあたる波長10,600 nmで作動するCO2レーザーの主な標的は水である。CO2レーザー光が皮膚に集束すると、標的細胞は640 μsで100 °Cまで温度上昇した後に蒸散する(Omi and Numano 2014)。リサーフェシング後に認められる美容的外観の改善は、さまざまな要因によるものである。第一は、レーザー照射を繰り返すたびにしわの上部が直接除去されることによる組織アブレーションである。このアブレーションは、治療部位の組織蒸散が、その下にある細胞の熱凝固壊死と細胞外マトリックスタンパク質の熱変性を生じさせることが組み合わさって起こる(Khatri et al. 1999)。CO2レーザーは1回のパスごとに25~50 μmの組織を除去する(Weinstein 1998)。このことは、しわに認められる臨床的改善が他の理由にもよるものであることを意味する。
レーザーアブレーションの施行中に、皮膚の即時的な収縮が観察されることがある。この収縮の一部は水分蒸発による脱水によるものであるが、コラーゲンが60 °Cを超える温度に曝露されると収縮することが知られているため、コラーゲンの瞬時の収縮も起こり得る(Fitzpatrick 1996)。しかし、脱水や収縮によるコラーゲンの収縮はリサーフェシング後14日間しか持続しないにもかかわらず、患者では1年まで改善が継続するのが認められる(Seckel et al. 1998)。この改善は、新たに形成されたコラーゲンの沈着と真皮の再構築の結果であると考えられ、その程度はレーザーによって引き起こされる残存熱損傷に依存すると考えられる(Khatri et al. 1999)。
したがって、CO2レーザー治療後に認められる若返りは、レーザーと皮膚の相互作用後に生じるいくつかの現象、すなわちコラーゲン収縮と新コラーゲン形成、光老化皮膚の除去、および周辺部の熱損傷の結果である(Campos and Gontijo 2010; Omi and Numano 2014)。施術直後にコラーゲン収縮が起こり、レーザーを皮膚に照射してから3~6か月後には、コラーゲンのリモデリングに続発する新たな収縮が起こることは注目に値する(Tierney and Hanke 2011)。電子顕微鏡研究では、フラクショナルレーザー施行後にIII型コラーゲンの沈着と一致するコラーゲン原線維の平均直径の減少が認められた(Berlin et al. 2009)。
歴史
CO2レーザーは最初に使用されたレーザーの1つである。1964年に米国のベル研究所でPatelらによって最初に開発された。水に対する高い親和性から、外科的治療に理想的なレーザーと考えられていた(Kaplan 2007)。
1990年代初め、CO2レーザーは、表皮アブレーションとその後のより若々しい外観を有する新しい皮膚の誘導における治療法の中で最大の進歩であった。その後、コンピューター制御スキャナーを搭載したパルスCO2が使用され、優れた結果が得られた。これらの初期のCO2レーザーはフルアブレイティブであり、極めて満足度の高い結果をもたらしたものの、鎮静の必要性、長いダウンタイム、ならびに瘢痕化や色素異常などの合併症リスクの高さから、フラクショナルリサーフェシングへの道が開かれた。
アブレイティブ・フラクショナルレーザーは2006年に導入され、周囲の皮膚は無傷に保ちながら、表皮に限局した損傷を形成する。フラクショナル化により、組織に供給されるエネルギー量に応じて皮膚のより深い層(最大1,500 μm)に到達することが可能となる。フルアブレイティブCO2と比較したフラクショナルレーザーの議論の余地のない高い安全性にもかかわらず、得られる結果は若返りやニキビ瘢痕に対してはそれほど効率的ではない(Kaplan 2007)。
適応と禁忌
皮膚の若返りはCO2レーザー治療の最良の適応である。フラクショナル化により、顔だけでなく、頸部、胸部、手、上肢など顔以外の部位にも使用できる。若返り以外にも、CO2レーザー機器は、外科的瘢痕およびニキビ瘢痕、ストレッチマーク、日光角化症、脂漏性角化症、疣贅、鼻瘤、脂腺増殖症、母斑、血管線維腫などのいくつかの他の病態の治療に使用されている(Hunzeker et al. 2009; Omi and Numano 2014)。
CO2レーザーはフォトタイプIV以上の高いフォトタイプでは慎重に使用すべきであり、黒色皮膚では禁忌である。ケロイド、尋常性白斑、光増感性疾患の患者、ならびにヘルペスウイルス感染症を含む活動性感染症のある患者には施行すべきではない。抗凝固薬を服用している患者にも施行すべきではなく、経口イソトレチノインの終了後、CO2レーザー治療を受ける前に6か月間待つことが推奨される。
レーザー手技
レーザー照射前
患者には手技について慎重に説明すべきである。日常生活からの平均的なダウンタイムは、治療の強度に応じて3~7日間である。抗ヘルペス療法は、再発性ヘルペスの既往がある場合、およびより強い治療パラメータを使用する場合に特に必要である。アシクロビル、ファムシクロビル、またはバラシクロビルのいずれかを施術3日前から開始し、施術後最長4日間、あるいは完全な上皮化が起こるまで維持することができる。
レーザー照射中
各照射の時間はレーザー施術者の技量に依存する。施術中に患者が快適に過ごせるよう注意を払うべきである。当然ながら、強力な表面麻酔を塗布し、照射前に完全かつ注意深く除去すべきである。多くの場合、チューメセント麻酔と神経ブロックの使用が必要となる。冷気を放出する装置や治療部位への氷嚢の適用は、患者が治療を耐える助けとなり得る。
レーザー照射後
施術直後には、生理食塩水または温泉水の冷湿布を使用してよい。治癒促進クリームやワセリンも使用できる。外用抗菌薬の使用には議論がある。日焼け止めと化粧は通常、3日目以降に使用できる。合併症を早期に発見するため、患者の綿密な経過観察が最も重要である(図1,2,3)。
副作用とその管理
レーザーのフラクショナル化により、合併症の発生率は大幅に減少した。しかし、特により強い治療や顔以外の部位に照射した場合には、今でも合併症が起こり得る(Duplechain 2013; Campos and Gontijo 2010)。Shamsaldeenら(2011)およびCampbellとGoldman(2010)によると、治療を受けた患者の15%に合併症が発生した。
最も一般的に報告されている合併症は一過性の色素沈着であり、特に皮膚の色が濃い患者(フィッツパトリック分類のIII型およびIV型)では5%~83%に生じる(Fitzpatrick et al. 1996)。749人の患者を対象とした別の症例集積では、最も一般的な合併症は持続性紅斑であり、レーザー後のすべての患者に発生した。紅斑の後、これらの患者の32%に色素沈着過剰が発生した(Berwald et al. 2004)。色素沈着は通常、紅斑が消失してから2週間~2か月の間に出現する。皮膚刺激の程度に応じて、炎症後色素沈着の場合には、施術後2~6週間、または再上皮化の完了直後にトレチノイン外用とハイドロキノンを開始すべきである(Ratner et al. 1999)。
感染症は施術後2~10日の間にリサーフェシングを合併させることがあり、肥厚性瘢痕のリスクを高める。S. aureus、P. aeruginosa、S. epidermidis、およびCandida sp.が最も一般的な起因菌である。術後早期の膿疱の存在または疼痛は、これらの菌を検索するための培養および薬剤感受性試験が必要であることを示す。マウスでは、CO2レーザーリサーフェシングは正常皮膚細菌叢と比較して微生物の菌数を減少させ、これが実地臨床で感染性合併症がまれであることを説明し得る(Manolis et al. 2006)。カンジダ属による感染は、イトラコナゾールやフルコナゾールなどの経口または外用抗真菌薬で制御できる。レーザー後のすべての患者にイミダゾール誘導体を一律に使用することを推奨する者もいる。同様に、ヘルペスウイルス感染症が、通常は施術後1週間以内に認められることがある(Ratner et al. 1999)。
色素脱失は、発生する場合、紅斑の消失後に、極度に光老化した患者における晩発性で永続的な現象となる傾向がある。メラノサイトの破壊ではなく、メラニン産生の抑制が最も重要な機序であることを示唆する証拠がある(Helm and Shatkin 2006; Hunzeker et al. 2009)。
癒着は、隣接する2つの部位が上皮を失い、再上皮化の過程で絶えず接触したままになると起こることがあり、上眼瞼でより頻繁に観察される。ニキビと稗粒腫は最大83.5%の患者に発生し、特に脂性肌の患者や非常に粘度の高い日焼け止め製品を使用した場合に多い。最も恐れられる合併症は肥厚性瘢痕の形成である。これはまれにしか起こらず、通常はリサーフェシングの患者選択の不適切、手技不良、不注意、または術後直後の感染によるものである。より素因のある人は、リサーフェシングの1年前までに全身的イソトレチノインを使用していた人、またはケロイドのある人である。以前に眼瞼形成術または皺切除術を受けた患者に出現する別の合併症は眼瞼外反である。眼瞼外反は一過性のこともあるが、常に自然に消退するとは限らず、時に外科的修正を必要とする(Ratner et al. 1999; Rendon-Pellerano et al. 1999)(図1,2,3)。
要点
- CO2レーザーは光損傷皮膚のゴールドスタンダードな治療である。
- CO2レーザーは水を標的とし、波長10,600 nmで作動する。
- CO2レーザーは、光損傷皮膚を除去することに加え、コラーゲン収縮と新コラーゲン形成を促進する。
- フラクショナルCO2レーザー照射は安全な手技であり、合併症の発生率は低い。
- 顔以外の部位の治療は、合併症リスクの上昇と関連し得る。
参考文献
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